日々の残像VI〜音楽と暮らし〜

残像のブーケ/大森元気のブログ - since April 2019

夏にすべりこんで~フジファブリック「若者のすべて」/ indigo la end「夏夜のマジック」カバー【動画シリーズ8月(4)】

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引き続き動画シリーズ8月遡りです。この頃はだいたい週1本~2本くらいのぺースでアップしていたのですが、なんと4日連続でアップした記憶があります。

誰にせがまれてアップしているわけでもないですが、なんとなく夏の歌は8月のうちに歌っておきたいという気持ちがあって、ハイペースになりました。

今年は9月1日からぴったりと涼しくなったので、やはり8月のうちに頑張ってよかったなと。自己満足でしかないですが。

 

若者のすべてフジファブリック カバー

志村くんのいない夏

「♪最後の花火に今年もなったな
 何年たっても思い出してしまうな」

フジファブリックの代表曲となった「若者のすべて」の中でこんな歌詞を書いた志村正彦君。彼はその歌がリリースされた約2年後に突然亡くなってしまいました。そういうわけでこのフレーズは描かれたストーリーと二重構造になってとても感傷的なフレーズになってしまいました。こんな未来を彼は予期していたのでしょうか。

以前テレビで彼のドキュメンタリーを放送していましたが、彼のストイックさがいろいろと紹介されていました。「主食はフリスク」なんてエピソードもあったり、おそらく睡眠時間も少なく、文字通り寝食を忘れて音楽に没頭する生活をしていたのでしょう。

それに比べると自分は本当に努力が足りないなあと番組を見ながら痛感せずにはいられませんでした。僕の何倍も努力し、そして色んなことを考えて音楽を生み出していたのでしょう。命を削って音楽に向き合った彼は29歳という若さで逝ってしまいました。

 

インディーズ時代を思い起こせば

彼らがインディーズのころですが、僕ら残像カフェフジファブリックや、以前カバーしたメレンゲと同じシーンにいて、同期と言える仲でよく対バンもしていました。その3組でフジファブリックのレコ発ライブを開催したことや、そのイベントのためにドラマを撮影したり、対談したり(この記事はネットで読めます)とてもいい思い出ですね。

今となれば負け惜しみに聞こえるかもしれないけれど、当時は“3者対等”という感じで。お互いの演奏や楽曲に刺激を受け合い、機材の貸し借りもしていましたね(志村君に一時期僕のギター貸していたことも)。

フジもメレンゲもメジャーに行きどーんと売れちゃったから自然と疎遠になっちゃったけど、最初は確かにすごく近くにいたんだなあと。その後の展開や今の自分をかえりみるとただただ遠い目するしかありません。

 

日本を代表するバンドへ

フジファブリックはいつしか”日本を代表する”バンドとなりました。志村君の死後、奥田民生氏やミスチルの桜井氏・スガシカオ氏などなど、僕らがずっとテレビで見ていたような憧れのミュージシャン達が次々とフジファブリックを評価し、カバーするまでに。

ライバル心やうらやむ気持ちは今はもうなく、ただただ尊敬の思いしかありません。 「残像カフェみたいな音楽がやりたかった」と──リップサービスでも、その場の勢いだとしても対談で言ってくれたこと、今でもじんとくるくらい嬉しかったなぁ。新宿ロフトでのライブの空き時間に「弦張るのまた失敗しちゃいました」と話しかけてくれた、そんなどうでもいい一場面をなぜか今も覚えています。

 

メジャー以降の楽曲をカバーしてみる

彼らがビッグになっていくにつれて自然と疎遠になってしまったと言ったけれど、自分から離れてしまったようなところもありました。

音楽性をどんどん進化させていく彼らの変化に追いつけない自分もいて。単純に好みの問題なのか、自分にそういうライバル心みたいなものがあったからなのか。それはわかりませんが、メジャーに行ってからはほとんど追えていませんでした。

だからメジャーの曲はほとんど知らなくて「若者のすべて」を歌うのも今回が初めてでした。ラジオでは毎年夏になると何10回と聴くけれど。彼ら1番の代表曲。邦楽史に残る名曲。歌ってみるとやっぱりいい曲でした。

もう1つの代表曲に「茜色の夕日」という歌がありますが、そちらはインディーズ時代の歌で「あれを超える歌を書きたい」といつも言っていた記憶があります。その気持ち、情熱ががこんな大名曲を書かせたのだなあと。

 

バンドアレンジを感じながら弾き語りで歌う

今回カバーするにあたって、詞・曲はもちろんですが、バンドアレンジも完全に完成している曲なのでそれらをどう1本のギターで表現するか少し悩みました。いろいろ欲張ってしまった気もしますがこんな感じになっています。

ところどころ心もとないですが、天国にいる志村くんにも聴いてもらいたいなぁ、、、なんて思うほど余裕はありませんでしたね(笑)カバーしている人が多すぎてハードル高すぎっす。

youtu.be

若者のすべて
Perfoemed by 残像のブーケ(a.k.a.大森元気)
2021.8.29公開
Written by 志村正彦
Original Release:
・Sg フジファブリック若者のすべて」(2007)
・Ab 〃 『TEENAGER』(2008)
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「夏夜のマジック」indigo la End カバー

ラジオから流れてきた名曲との出会い

好きな歌を思いつくままに歌っていくというのがこの弾き語りシリーズのスタンスですが、その中には以前から聴きなじんだ歌もあれば、ふと耳にして偶然好きになった歌もあります。

今回カバーしたのは後者のパターン。数年前から夏になるとよくラジオで流れているのを耳にしていて好きになった歌です。

 

indigo la End”とゲスの極み乙女

若い世代の方には説明不要でしょうが”indigo la End”(インディゴ ラ エンド) は”ゲスの極み乙女”の川谷絵音(かわたに えのん)氏がやっているもう一つのバンド。

どちらのバンドでもボーカリストであり、作詞作曲者でもある。これってどういうふうにコンセプトや楽曲を分けたりしているのかなあと興味深いです。人数や楽器編成が違えば何となくわかりますが似通った感じだし。(多分そういうインタビュー記事とかあるんでしょうけどまだ未読です)

それぞれ数曲ずつしか知らない僕なのでなんとなくの想像ですが、ゲス→売れ線でエキセントリック、indigo→売れ線とロマンチックさのバランスを絶妙に取っている感じ?そんなイメージ。あくまで私見です。的外れだったらすみません。

そうそう、wikipediaによると、バンド名の由来はスピッツの曲名「インディゴ地平線」から取られたとのこと。スピッツは僕の大好きなバンドなので親近感が湧きます。(と言いつつ2000年代に活動していたバンド”the indigo”の名前もちらつくアラフォーの僕です)  

 

暮らしと刹那の狭間で

「暮らしの中で生まれる歌を歌って 喜び悲しみ摘んで 想いながら歩いた 打ちあがった花火を見て笑った 君を思い出したよ」

これは2Aブロックの歌詞です。ひと夏の恋だとか、刹那的な──それは浮気や再会や人によって色んなパターンがあるでしょうが、それらまで含めた恋愛の歌と、暮らしに密着した言わば地に足のついた歌と。

この2つは若い頃であれば矛盾なく共存できたりするのですが、絵音氏より10歳上の僕なんかはそのバランスに悩むこともあります。(実生活でなくて作品の話ですよ)

この部分の歌詞がそういう意図で書かれたのかは分かりませんが、そんなこともあってこの部分は好きな歌詞だったりします。

 

MVも魅力的で

YOUTUBEでMVをいくつか観てみたのですがどれも魅力的なものでした。中でもストーリー仕立てになっているものがいくつかあって楽曲の魅力をさらに倍増させています。自分も今MV作りで模索中なので刺激にもなりました。

この曲には出演していませんが、絵音氏はいろんなMVでイケメン役もフラれ役も見事にこなしていますね。プライベートのゴシップネタを持ち出すまでもなく、立ち振る舞いからもこれはモテるだろうなあというのはにじみ出ていて。音楽的才能もそうですが、そういうところも「あぁ、敵わないなあ」と思わされます(苦笑)

youtu.be

「夏夜のマジック」
Perfomed by 残像のブーケ(a.k.a.大森元気)
2021.8.28公開
Written by 川谷絵音
Original Release:
 Sg「悲しくなる前に」c/w(2015)
 Ab『藍色ミュージック』(2016)

 

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◆弾き語り動画シリーズ(一覧ページ)はこちら

 

information 


大森元気(ex残像カフェ/花と路地)は「残像のブーケ」というソロプロジェクト名で2020年心機一転始動しました。

【News / Release】
◆20.12.24 アルバム先行 第2弾「boys&girls」期間限定デジタルリリース
・Trailer映像▶こちら
各サブスクへのリンクページ▶こちら

20.6.12 残像のブーケ初リリース曲「ぼくの愛する暮らし」参加コンピリリース
・MVつくりました▶ こちら
・各サブスクへのリンクページ▶こちら
※再生していただくだけでコロナ禍打撃店舗への支援収益となります

Youtubeチャンネルにて自宅で歌うセルフカバーシリーズ公開中。弾き語りシリーズ不定期更新中。

【Live】
20.8 残像カフェ10年ぶり再集結終了。ありがとうございました。
残像のブーケおよびサポート参加ライブは決まり次第お知らせします

【OtherWorks】
・2021年11月発売、RISA COOPERこと岡田梨沙のソロアルバムに1曲楽曲提供しました→特設ページ / 全曲Teaser動画
あがた森魚 2013年以降の複数アルバムにコーラスで参加しています。またライブも不定期でサポート参加中(コーラス、アコギ、エレキギター
・2019年公開より1年以上今なおロングランを続けている映画『嵐電』(らんでん)(監督:鈴木卓爾/主演:井浦新/音楽:あがた森魚)エンディング曲にコーラスで参加。DVDのほかサントラも発売中。
・「アートにエールを!」出展作品佐島由昭作品「遠くの窓からこんにちは」音楽を担当。YOUTUBEにてご覧頂けます。