日々の残像VI〜音楽と暮らし〜

残像のブーケ/大森元気のブログ - since April 2019

「泣いたっていいじゃないか?」(乃木坂46)カバー 〜 高山一実さん卒業に寄せて〜【動画シリーズ11月(1)】

f:id:zanzow:20211120005033j:plain

吉田拓郎好きにはたまらない乃木坂流・早口ソング

久しぶりの乃木坂カバーです。(前回は「強がる蕾」を歌いました)
今回は「泣いたっていいじゃないか?」、今週末11/21のライブをもって卒業する高山一実さんが、2017年に初センターを務めた曲です。(後日追記:この曲がアンコールの一番最後に披露されたそうです)

乃木坂にはいろんなタイプの楽曲がありますが、フォーク調のものも意外に多くあり、今回カバーしたこの曲も、言ってみれば吉田拓郎氏を彷彿とさせる早口フォークロック・ナンバー...と言えなくもないです。

もともと吉田拓郎氏には多大な影響を受けてきた僕なので、こういうのをやられてしまうと一瞬で釣られてしまいますね(笑)。

 

欲しかったものが欲しくなるのは諦めるより不幸だと思う

しかも要所要所にぐっとくる言葉が並んでいるのです。

「欲しかったものが欲しくなくなるのは 諦めるより不幸だと思う」
「夢と現実の両方を知って 落胆に慣れながら逞しく生きるのが人生だ」
「僕たちはいつだって何を笑っているのか?
 /本当は辛いのに何をごまかしてるのか?」
「自分の感情を抑えるのは大事か?/もっとかっこ悪い生き方をしよう」

”秋元節”といえばそれまでですが、こういう歌詞を拓郎風の早口ソングに入れ込んでくる。そして10〜20代の女の子に歌わせるという構図。そのギャップもいいし、厳しい業界で歯を食いしばって生きている彼女たちがこれらの歌詞を歌うことで余計に響いてくるのかもしれません。

オリジナルの音源を聴くと、あえて吐き捨てるようにディレクションされて歌っているのも熱いんです。

 

譜割りとコード進行

今回のカバー、この早口にはだいぶ苦労しました。拓郎好きとしてはもう少し楽にいけるかなと思ったのですが、練習ではだいぶ噛みました(笑)速いだけでなく、言葉の置き方がやはりフォークのニュアンスとは違うのです。何箇所か自己流の譜割りになってしまいましたがご勘弁を...。

コード的なことも書いておくと、サビでの転調の仕方が斬新ですね。ブレイクして「Wow Wow」というコーラスを境にサビに突入するのですが、この音が転調の前後のどちらのコードにも入っていない音なのです。この音を使うことで転調が何倍も鮮烈になります。今は慣れたけど最初に聴いた時はびっくりしました。

 

高山一実さんの苦節と活躍

冒頭でも触れましたが、この歌のセンターを務めたのは高山一実さん。今週末のライブで卒業する1期生メンバーです。

彼女はデビューから現在に至るまで常に選抜入り。正統派アイドルを目指しつつも、当初はバラエティ要素あふれるキャラクターでお笑い要員的な個性が光っていました。しかし現在では真面目にも面白くもどちらにもいけるオールマイティなスキルを習得したように見えます。

かつて短所であった滑舌の悪さも(当時は自虐的なネタにしていましたが)克服し、今や司会やアシスタントとして多くの番組に出演するようになりました。またハードスケジュールの合間を縫って執筆した小説が大ヒット、活躍の場を広げています。

 

メンバー思いの人柄、リンクする歌詞

メンバーをして、「怒ったところを見たことがない」「自分のことは後回しで常にまわりのことを考えている」「みんなが楽しんでもらえるように」という性格も尊敬すべきところ。

まわりを明るい雰囲気にし、困っている後輩にはすすんで声をかける。かつて深川麻衣さんが「聖母」というニックネームを付けられるほど優しさの塊だった話はファンの間では有名ですが、彼女が卒業した後は高山さんがその役割を担ってきたように僕には思います。優しいだけじゃなく、メンバーをいつも楽しませてムードメーカーとなり続けた高山さんの功績は絶大だと思います。

当て書きされた歌詞ではないにせよ、たゆまぬ努力と思いやりにあふれた高山さんの人柄に、この歌の歌詞がリンクする箇所は少なくありません。ダンスパフォーマンスでは座り込んでしまうような動きのあと、両隣の仲間がそっと起こしてくれるような部分があり、それにもぐっとくるのです。

 

ロック好きにもぐっとくる楽曲に今後も期待

アイドルに全く興味のなかった僕が数年前に乃木坂を聴き始めたとき、ロックやフォークと同じ次元で乃木坂も聴きたい、そんなことを何度かブログやSNSに書いてきました。

さっき書いたようなグループの雰囲気や人柄みたいなものも大きかったですが、楽曲にしてもいろんな曲があって、アイドルに興味のない人も聴けるような歌もたくさんあったことがはまった理由になりました。

アイドル”オタ”あってのアイドルではありますが、今後も興味のない人にもたくさん届くような、そんな楽曲がたくさん聴けたらいいなと勝手に思ったりしています。


www.youtube.com

「泣いたっていいじゃないか?」
Coverd by 残像のブーケ(a.k.a.大森元気)
2021.11.16公開
Lyrics 秋元康 / Music K-Wonder&SAS3
Original Release:乃木坂46 Sg『逃げ水』c/w(2017)  

#乃木坂46 #乃木坂カバー #泣いたっていいじゃないか #歌ってみた #弾き語り動画 #弾き語り #残像のブーケ #残像のブーケ弾き語りSERIES #大森元気

 

 

◆弾き語り動画シリーズ(一覧ページ)はこちら

 

information 


大森元気(ex残像カフェ/花と路地)は「残像のブーケ」というソロプロジェクト名で2020年心機一転始動しました。

【News / Release】
◆20.12.24 アルバム先行 第2弾「boys&girls」期間限定デジタルリリース
・Trailer映像▶こちら
各サブスクへのリンクページ▶こちら

20.6.12 残像のブーケ初リリース曲「ぼくの愛する暮らし」参加コンピリリース
・MVつくりました▶ こちら
・各サブスクへのリンクページ▶こちら
※再生していただくだけでコロナ禍打撃店舗への支援収益となります

Youtubeチャンネルにて自宅で歌うセルフカバーシリーズ公開中。弾き語りシリーズ不定期更新中。

【Live】
20.8 残像カフェ10年ぶり再集結終了。ありがとうございました。
残像のブーケおよびサポート参加ライブは決まり次第お知らせします

【OtherWorks】
・2021年11月発売、RISA COOPERこと岡田梨沙のソロアルバムに1曲楽曲提供しました→特設ページ / 全曲Teaser動画
あがた森魚 2013年以降の複数アルバムにコーラスで参加しています。またライブも不定期でサポート参加中(コーラス、アコギ、エレキギター
・2019年公開より1年以上今なおロングランを続けている映画『嵐電』(らんでん)(監督:鈴木卓爾/主演:井浦新/音楽:あがた森魚)エンディング曲にコーラスで参加。DVDのほかサントラも発売中。
・「アートにエールを!」出展作品佐島由昭作品「遠くの窓からこんにちは」音楽を担当。YOUTUBEにてご覧頂けます。