日々の残像VI〜音楽と暮らし〜

残像のブーケ/大森元気のブログ - since April 2019

乃木坂46のジャズナンバー「ないものねだり」と職業作曲家について

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1/13に続きましてもう1本、あがた森魚サポート参加決まりました。明日新宿ロフトにて夕方から翌明け方までの長丁場イベントで、あがたさんは20:20~の出演になります。文末に詳細・タイムテーブルへのリンクがありますのでご覧ください。
 
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さて、前記事にて乃木坂46の「立ち直り中」という曲のことを書きました。白石麻衣さん卒業発表を受けて書いた記事ですが、その曲のMVのもう1人の主人公・橋本奈々未さんのことを今回は書いてみたいと思います。


橋本奈々未の歌うジャズナンバー「ないものねだり」
今回のブログの元記事(facebook投稿)を書いたのが7月でしたが、7/3のTwitterでは #奈々未の日 がトレンド入りしていました(7と3の語呂合わせ)。橋本奈々未さんが乃木坂卒業と同時に芸能界を去って2年だそうですがいまだにトレンド入りするって凄いなあ、、と眺めていました。橋本さん推しのファン達は、Twitter上で愛を込めて「亡霊」と呼ばれていました。

「ないものねだり」という曲が好きです。卒業シングル「サヨナラの意味」とあわせてリリースされた曲で、橋本さんのソロ曲です。曲調はいわゆるアイドル的なものとは真逆のスローなジャズナンバー。

本格的に乃木坂を聴き始めて割とすぐの時期だったので、こんな曲もあるんだ!と驚いたものです。以前書いた「 やさしさなら間に合ってる」の歌謡フォーク感もびっくりしましたが、このジャズナンバーも不意を突かれた感じで、一瞬でハマりました。


乃木坂46 橋本奈々未 『ないものねだり』

低めの倍音の声質も、すこし独特の滑舌も、抑えめの歌い方も曲調や歌詞にハマっていていい世界観になっています。

◆卒業・引退と歌詞の世界観

「なぜ人は誰も目の前にあるこの幸せだけで
 今日を生きられないの?
 もう充分でしょう
 私 ないものねだりしたくない」

乃木坂の中心的存在のうちの1人であったにもかかわらず卒業と同時にきっぱり引退する、それも家族への仕送りの為にアイドルを頑張っていた彼女にこんな歌詞で歌われたら。色々考えてしまいますね。

MVはファンなら泣けるメモリアル的で、ソロショット〜遊園地でひとり遊ぶ橋本さんと、過去のいろいろな思い出の映像がちりばめられています。けれど最後のAメロに戻ってきたときに、カットインするようにカメラに正対してこちらを見て歌う。

「何かを失うならそこまでして欲しいものは1つもない」

独白するように歌うシーン。ファン達に夢を見せてくれた日々も、色々あっただろうアイドルの日々もここで終わり、新しい人生を歩み出すその決意をするようで、ドキっとさせられます。


◆ぼくは作家を目指したことがありました
この曲の作曲が丸谷マナブ氏だと知ったのはこの曲にハマってから少し後で、びっくりしたような納得したような。1回の紅白歌合戦で提供曲が3曲披露されたりとか、今たくさんの実績を残し続けている作曲家です。昔一度だけ弾き語りで対バンさせてもらったこともあって名前はずっと憶えていました。

作家といえば、残像カフェ時代に交流のあったテイントンのVo・井上トモノリ氏も乃木坂やAKB関連に多数提供していたりしてよく名前を目にします。他にもかつての仲間が何人も職業作家として頑張っています。僕は職業作家にはなれなかったので本当に尊敬します...。

テクニックとかセオリーとかあるんでしょうねきっと。それを身につけるだけでも凄いのに、それが仕事っぽく聴こえず「いい曲だなぁ」と思えること。詞にはっとし(この場合は秋元氏ですが)、同時にアレンジも練られていてどの角度から聴いても感動できる。まあそうじゃない曲や好みもありますが。締切や発注意図にも応え、高倍率のコンペで採用され、そして売れる。一体どうなってるんでしょう。本当「凄いなぁ」しか出て来ません...。

この「ないものねだり」なんてアイドルとか関係なく普通に歌ものジャズの名曲だと思うのです。ジャズシンガーがカバーしてくれたら普通にカッコいいだろうし、今たまたま思いついたのですが平井堅さんとかで聴いてみたい!

あぁ自分もこんな歌が書けたらなあって聴くたび思います。


橋本奈々未という人物
ちなみに橋本奈々未さんが好きな音楽紹介するコーナーで当時挙げていたのは、ゆらゆら帝国、銀杏BOYS、フジファブリックくるりバンプオブチキンでした。他にエルレガーデンスピッツサカナクションナンバーガールなども好きだそうで(ロッキンオン系なのかな)、バンドマンの僕的には非常に好感持てるなぁと。

橋本さんのキャラクターについても少し書いておこうかなと思いますが。在籍していた頃は僕はまだ乃木坂自体のファンでなかったので、いろんな映像とかバラエティ番組とかを今になって見返しているのですが、個性的で、ある意味独特な人だったのですね。

人の不幸を喜ぶキャラ、いやがる動物を追いかけて遊んだり、実弟に酷いことしたりするS気質。でもそれは愛情の裏返しであったり、自分の経験から(?)「不幸は笑い飛ばさないと本当の不幸になる」というポリシーがあったり。性格が悪いわけではなく、メンバー思いだけどクールというか少し距離を置くような感じが見え隠れするのは勝手な思い込みでしょうか(年上だったり、潔癖症のせいもあり?)。学生時代に全国模試で1位とるくらいの頭脳、ルックスに反して劣等感があったり、抜けてるところやマイペースでスイッチオフのときがあったり、、。

前記事では「乃木坂1つめの時代は生駒ちゃんと橋本さんが抜けるまで」と持論を書きましたが、やはりその後似ている人はいなかったですね(不幸喜ぶキャラは齋藤飛鳥が引き継いだけど)。もともとアイドルがやりたくてこの世界に入ったわけではないということも関係しているのかも知れませんが、不思議な人だったなあと。アイドルなのにアイドルっぽくないところがあるというか。いるのといないとでは全体の印象がちょっと変わる、そんな印象を持っています(にわかが語ってすみません)。

完全に一般人になってその後の情報も出てこないので、なんていうか「もうファンでいちゃいけないのかな」みたいな気分になることもありますね。前を向かないといけないな、という変な罪悪感にも似た?

前記事で書いたように僕個人としてはこれからの乃木坂が楽しみなので前は向いているのですが、それでもときどき橋本さんのいた頃の乃木坂の映像とかを見てしまうと、すごい人だったよなあとしみじみ思ってしまうのです。

こんなこと嬉しそうに書いてる時点で僕もきっと“亡霊”なのでしょうね(苦笑)


      Information
【release】

●現在新作をレコーディング中です。
  別ブログ「大森元気の制作日誌」まもなく更新再開します。

●自主レーベル10周年&大森元気30代を総括するbest盤
  『メランコリー OOMORIGENKI 2009-2018 BEST』 発売中
現在はライブ会場&通販にて購入可。→こちらから
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【 live 】 ※サポート参加ライブ追加
◆2020年1月18日(土) あがた森魚サポート参加
「さるハゲロックフェスティバル'20」
at 新宿・ロフト(東京都新宿区歌舞伎町1-12-9 タテハナビルB2)
open15:30/start16:00 出演時刻20:20頃
(ライブ終演27:20、参加自由の打ち上げ始発まで)
前売4,000円/当日4,500円(+いずれも1drinkオーダー)
<公式サイト(タイムテーブルもあり)>
しりあがり寿presents 新春! (有)さるハゲロックフェスティバル'20
 問:ロフト(TEL:03-5272-0382)

◆自身のライブは決まり次第お知らせします。
お誘いもお待ちしています!

【 works 】
現在全国公開中 映画嵐電」(らんでん)
(監督=鈴木卓爾/主演=井浦新/音楽=あがた森魚
TAMA 映画フォーラムにて最優秀作品賞&井浦新さんが最優秀主演男優賞を受賞!
あがた森魚によるエンディングテーマにコーラスで参加しています。

【 media 】
WEBマガジン「Cheer Up!」10周年&クリスマス特集「Cheer Up! Christmas」の中の「My Favorite Christmas Music」というコーナーに寄稿させて頂きました。
 Cheer Up! Christmas ---Cheer Up! WEB