日々の残像VI〜音楽と暮らし〜

残像のブーケ/大森元気のブログ - since April 2019

バンドマンが乃木坂にハマった話(1)~フォーク歌謡?!「やさしさなら間に合ってる」

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夏のふり返り篇の続きはまた後ほど。

今日は乃木坂46のことを書きたいと思います。フォークやビートルズあたりの音楽ばかり語って来たので意外に思う人もいるかも知れませんが...。以前やはり唐突にPerfumeに激ハマりしたときもありました。そのときはどう映ってたのだろうな。まあいいんですけどね。


◆ロックファンととアイドルソングの関係
生粋のモッズであるザ・コレクターズ加藤ひさしさんがやはり乃木坂に衝撃を受けて、その音楽性や歌詞や、アレンジやトラックの緻密さについてインタビューで熱く語っていて。けっこう読み応えある量だったのだけどいちいち全部共感できる内容でした。(こちらに掲載↓)

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角川出版 「別冊カドカワ総力特集 乃木坂46 vol.1」 2016年

バンドマンやクリエイターが、アイドルソングへの勝手な偏見によるイメージをくつがえされて、発見をしたり、感動したりということはこの10年くらいで増えたと思うのです。プロデューサー・作家さん達の功績は大きいなあと思います。

というか昔70年代のアイドルソングなどは名うてのスタジオミュージシャンが演奏していたりで、ロックファンにも評価が高いですよね(キャンディーズとか、ティンパンやムーンライダース関連とか...)。そう考えるとアイドルソングの世間的なイメージが下がったのっていつなんでしょう、、いや下がっているわけではないんですかね?クオリティというよりも好みの違いやファン層の分離、そういう話なだけですかね。


◆音楽的にハマるきっかけ
さてとにもかくにも乃木坂にハマりました。春ごろでした。もっと前から多少は気になっていましたが「音楽的に」ハマったのがこの時期でした。その後2ヶ月くらいはほぼ乃木坂しか聴いてなかったですね。記事を書いている10月になってもロックやフォークと同列でヘビロテしてます。

インスタでファンの方が上げているバラエティ番組の短いキャプチャー動画をそれ以前から見ていたり(バナナマンとの組み合わせの良さ)、卒業後女優としてドラマや映画に活躍中の深川麻衣さんを応援し始めたりとかそんなことがありつつ、ただそこから「音楽的にハマる」の間には少し境界線があって。

それを超えるきっかけとなったのは、「やさしさなら間に合ってる」という曲に出会ったことでした。


◆歌謡曲をオマージュした「やさしさなら間に合ってる」の魅力
これはシングルでもなければ、いわゆる乃木坂らしい曲ではなくて、ファンの中では隠れた名曲と言われている曲。(Perfumeでいうと「マカロニ」的な?) 中には「演歌?」とか書いている人も見かけましたが、そんな歌謡曲路線の楽曲。

一番最初に知ったのはファンの方が編集したこの動画(↓)。いろんなライブのBメロ後半だけをつないだもの。最後にサビもちょっと聴けます。

https://www.instagram.com/p/Bw1ew3UhsCK/?igshid=19sp0q7mgyfwg

歌はかぶせだったり生歌だったりですが、いまい(深川麻衣)からのなーちゃん(西野七瀬)の声の対比が素晴らしいです。

いわゆるアイドルソングっぽくないぞ、フルで聴いてみたいぞ、となりました。

購入してフルで聴いてみると、サビ前までを1人ずつかわるがわる歌っていって、それぞれの個性が出ていてとても興味深く聴けました。メンバーによってはわざと歌謡曲っぽい歌い方をしていたり。通常シングル曲では複数の声が混ざって判別が難しいので、誰の声かすぐ判別できて新鮮です。 

 
 
 
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オリジナルメンバーで。サビ前で切れてますが。
 (見れないときはこちら https://www.instagram.com/p/BvVXISthxkQ/?igshid=ipow9rgrtuzm )
高山→能條→齋藤→若月→深川→西野の順でソロを取っていきます。みんな個性が出ています。

 
 
 
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↑短縮Verですがスワイプすると最後まで聴けます
(見れないときはこちら https://www.instagram.com/p/BuyU92th7-7/?igshid=djyzk8z8hzbd )
卒業でメンバーが一部変わっています。真夏さんのズレ具合がとても謎ですが、とりあえずみんなサビ以外は生歌ですね。


◆個人的に邪推する共通性
この歌謡曲感。僕の敬愛する南こうせつ氏が作ったのでは?と一瞬思ってしまったほど。フォークや歌謡曲のファン心をくすぐる魅力に溢れています。

メロディーやコード進行だけでなく、アコーディオントレモロを効かせたエレキギターの使い方など、徳武弘文氏のアレンジでオールディーズ風のサウンドを新解釈でやっていた90年代のこうせつ氏そのままのアレンジなのです。(慌てて調べたけどこうせつ氏はノータッチでした)。

そういえばその時期のこうせつ氏に「あの日から」という曲があって、その作詞が秋元康氏なんですね。歌メロは違うのですがアレンジも似ていて。この曲を下敷きにした、、とは言わないまでも参考資料のなかにあったのでは?と勝手に勘ぐったりしています。


◆正しい入り方でなくとも...
というわけで、いきなり代表曲じゃない曲から入っていきました。乃木坂の「正しいハマり方」かといえばちょっと違う気もするけど、こういうふうに上の世代が引っかかるような作戦にうまく乗せられたような気がしないでもないです..。

最初はこの1曲だけめちゃくちゃハマって、毎日何度もリピートで聴いていました。その後ほかの曲も聴くようになりましたがこの曲だけは毎日1回は聴かないと落ち着かないみたいなおかしな状況でしたね。ある人が「この曲地球で一番好きな自信ある」と投稿してましたが、わりと僕もその境地に近かったかもしれません(笑)


ということで長くなりました...。
バンドマンやロックファンにも聴いて欲しいなという気持ちをこめて書いたのだけど、長文だと逆効果ですかね、、、苦笑。 

他の曲のことや、歌詞のことや、ストリングスの勉強のことや、メンバーのこととか書きたいことは色々あるのですが、ひとまず別の機会に持ち越します。


information
【release】

●現在新作をレコーディング中です。
  別ブログ「大森元気の制作日誌」随時更新中。

●自主レーベル10周年&大森元気30代を総括するbest盤
  『メランコリー OOMORIGENKI 2009-2018 BEST』 発売中
現在はライブ会場&通販にて購入可。→こちらから
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【live】
決まり次第お知らせします。
音源が完成したらもう少し頻繁にやりたいなと思っています。
お誘いもお待ちしています!

【works】
現在全国公開中 映画嵐電」(らんでん)
(監督=鈴木卓爾/主演=井浦新/音楽=あがた森魚
あがた森魚によるエンディングテーマにコーラスで参加しています。