ここのブログと別にやっている「制作日誌ブログ」がありますが、今回はそこからの転載記事になります。元記事の前半部分(残像がラジオで流れました)および日誌部分は省いてあります。尚、アップしたのは最近ですが内容は4月のものになります。
◆フジファブリック志村君のドキュメンタリー
見逃していたフジファブリック志村君のドキュメンタリー番組の再放送を見ることができた。インディーズの頃は同じシーンにいたのに、その後彼らは僕らの世代の日本を代表するバンドとなり、そして急逝した。奥田民生氏ミスチルの桜井さんやスガシカオ氏などなど、僕ら世代が憧れたミュージシャン達が彼らの曲を評価しカバーまでしている。代表曲「若者のすべて」は故郷の5時のチャイムでも流れたそうだ。
ライバル心やうらやむ気持ちはもうなく、今はただただ尊敬の思いだが自分の辿ってきた道を思うことはある。
こちらはドキュメンタリーと関係ないですが、大昔の対談記事です。フジファブリック、メレンゲ、残像カフェ。このスリーマンイベントのときは3者対等っていうか、その後残像だけシーンから離脱してしまうことを思うととても興味深いなあ。そういえば今回記事かいてるうちに思い出したことがあって、志村君に一時期僕のギター貸してたし、久保君にもエフェクター貸したり機材の情報交換しあったりしてたなあと。フジもメレンゲもどーんと売れちゃったから自然と疎遠になっちゃったけど、このときはすごく近くにいたんだなあ。今となればただただ遠い目するしかないですが(苦笑)
◆どれだけ向き合ったか?
今回は記事を書くために振り返ってみたけど、さっきも書いたようにうらやんだり悔んだりということはもうない。ただ反省というか「未来への教訓」として、自分に足りなかったもの、どうしたら彼らのように評価や人気を保ち続けられたのだろうかと考えることはある。
でもいろいろ思っても、結局は「どれだけ真剣に音楽に向き合っていたのか」。それに尽きるのだと思う。環境や人や運ももちろん左右する。けど、それを乗り越えたり、状況を変えたりすることまで含めて、「どれだけ自分が音楽をちゃんとやろうとしてきたかどうか」。それだけなんじゃないかなと思う。
彼のストイックさが番組で紹介されていく。「主食はフリスク」なんてエピソードが紹介されていたけど、おそらく睡眠時間も少なく、文字通り寝食を忘れて音楽に没頭した生活をしていたんだろう。そのストイックさゆえに命を縮めることになってしまったのだと思うから、それが正しいことだったのかはまた別の話。
それに比べると自分は本当に努力が足りないなあと番組を見ながら痛感せずにはいられなかった。20代の頃は時間だってあったし、楽曲だって常にたくさん作っていたけどその音楽でどう食べていくか、どうたくさんの人に伝えていくかというところまでは考えが足りなかったと思う。
◆これからの音楽生活
今は家族もでき、音楽のことだけを考えて生きていく状況ではない。でもだからと言って真剣にやっていないわけではない。むしろ昔よりも音楽を好きだと思う気持ちが強まっている。
使える時間・使える予算の中でこだわりを持っていいものを作っていけたらと思っている。志村君のように命ぎりぎりの没頭はできないにせよ、自分の現実のなかでもっともっと向き合うことはできるだろう。
働きながら勉強をして資格をとったり外国語を習得すしたりする人はたくさんいる。そんな人たちみたいに両立して頑張ることで僕も若いときよりも質の高い音楽を作ることは決して不可能ではないと思う。口だけにならないように頑張ります。
◆◇information◇◆
【News / Release】
新プロジェクト“残像のブーケ” 「ぼくの愛する暮らし」MⅤ公開中
・同曲コンピ参加 & サブスク解禁
※再生していただくだけでコロナ禍打撃店舗への支援収益となります
・Youtubeチャンネルにて、自宅で歌うセルフカバーシリーズ(不定期)更新中
【Live】
残像カフェ10年ぶり再集結終了。ありがとうございました。
残像のブーケおよびサポート参加ライブは決まり次第お知らせします
【OtherWorks】
・あがた森魚2019年アルバム『観光おみやげ第三惑星』複数曲にコーラスで参加
・2019年公開より1年以上今なおロングランを続けている映画『嵐電』(らんでん)(監督:鈴木卓爾/主演:井浦新/音楽:あがた森魚)エンディング曲にコーラスで参加。DVDのほかサントラも発売中。
・「アートにエールを!」出展作品佐島由昭作品「遠くの窓からこんにちは」音楽を担当。YOUTUBEにてご覧頂けます。