日々の残像VI〜音楽と暮らし〜

残像のブーケ/大森元気のブログ - since April 2019

多数決ではなく誰かの一番~個人的な応援する距離感の話(乃木坂46考)

f:id:zanzow:20200212143901j:plain

今回は1年ほど前に下書きしていたものをメインに推敲・加筆しつつ公開してみます。

というのも、半年間更新していなかった別ブログ「大森元気の制作日誌」を久しぶりに更新しまして。そこで今回の話題に触れていて、それと関連する内容を下書きに残していたので公開してみたいと思います。

1年前くらいは乃木坂熱が強かった時期ですね。今は冷めたとかではないのですが、のめりこみすぎると(自分の場合はですが)時間もお金も失うものが多くて、ある時期からちょっとスタンスを変えてみてます。あえて全情報をチェックしないで距離を置いて応援するというか。

それを本当のファンじゃないと言う人がいても認めるしかないですが、そういう応援の仕方もあっていいんでは?とも思えるようになってきました。


◆多数決ではなく「誰かにとっての1番」

制作日誌ブログで、2021年1月に乃木坂が9時間ラジオに出続けた日のことにちょっと触れていますが、その9時間のうちの1コーナーで秋元康氏と電話を繋いでメンバーと会話する時間がありました。

秋元氏の仕事内容や人物については賛否両論あることは否めません(ビジネスのやり方とか)。ただ、僕自身としては以前も書いていますが、作詞家としては尊敬しているし、発言とか姿勢とかについてもなるほど...と目から鱗なことが多々あります。

この日の放送でも、いいことをいくつか言っていました。下記は後日ネット記事になったものの転記ですが

続いて、アイドルの個性や成長についての話題に。「メンバーが絶対自信を持ったほうがいいと思うのは、必ず誰か(オーディションの)審査員が推しているということ。誰かが、1等賞にしているんですよ」と説明。
(記事元:ヤフーニュース(以下も同じ/現在は掲載期限終了))

そういうシステムでオーディションが行われていたのかと、驚きだった。

たくさん審査員がいて、その投票で上位から順番に取っていくものだと思っていた。(発言力や忖度で多少の力の差はあるかも知れないが。)しかし、そうではなくて、誰かが「この子は何かある!」と推せば、たとえ得票数が少なかったとしても選ばれると。そういうシステムだったようだ。

ご存じの方も多いかと思うが、坂道やAKB系は正規メンバーになれてもリリースごとに選抜/アンダーに振り分けられる(坂道3グループは選挙はなし)。そんな中で、選抜メンバーに選ばれないとシングル表題曲に参加できないのみならず、MVやテレビ出演も出演の機会は減るし、最近は4期生で出演など特例はあるが選抜よりもメディアへの出演に大きな差が生まれてしまう。(噂によれば給料にも相当の差があるという情報も)だから選抜に入れないと当然のことながらメンバーは落ち込むし、葛藤する。

そんな中で、さきほどの言葉。

多数決で上位から合格にしたのなら劣等感で心折れてしまうこともあるだろう。けれど、オーディションで選んだ審査員にとっては「その人が1番」だったと。綺麗ごとと片付けるのは簡単だが、そういうシステムで選んでいたことを評価したいし、ある意味感動したし、それを今回ラジオでメンバーに話したこと。多分だけどそれで背中を押されたメンバーもいたのではないかと。ちょっと胸が熱くなってしまった。


誰々みたいになりたい、足りない足りない ではなく

「もしも悩んでいる後輩とかがいたら、一番言ってあげてほしいのは、『自分を出したほうがいいよ』ということ。『誰々みたいになる』『誰々のまねをする』とか、『ああいう人にならないといけない』ってうのは、何もないよ、って」と伝えた。

秋元氏は「昔一番困ったのが、『私の何か足りないんでしょう』っていう相談。すごく困る」と明かし、「足りないことを探すんじゃないよ、ってこと。見つかってほしいなって。ファンの皆さんや、マネジャーの皆さんに。心から思いますね」と話した。

 ここらへんの発言は自分としても参考になるなあと。
まあ僕の場合、一度20代で全国的に活動させてもらって、現在は2度目のチャレンジ的なところがあるので同じ次元では語れないのかもしれないけれど。

足りない足りないではなくて、何かきっかけを。ヒントを。それを見つけて伸ばしていくこと。アピールしていくこと。それって客観的に見られないととても難しいことで。

自分はそれが苦手だから「これ!」って思うものが周りから見ると全然だったり、逆で気にもとめてないことが本当は伸ばしていくべきことだったりということが多々。発言の仕方や頻度とかももうどう見えているのか訳わからないことになったりする。

先日偶然昔のブログをいろいろ読む機会があったんですが、文体含め、痛いこと恥ずかしいことたくさんあるんだけど、結構胸に突き刺さったり、いい表現してたりというのも多々あって、今の自分の文章より断然面白くて。ちょっとショックだったりということもありました。

 

「夢っていうのは、全力で手を伸ばしたその1ミリ先にあるから。

この辺は秋元節というか、歌詞っぽい感じだけどこういうことを真面目に言えちゃうのも彼の持ち味なんだろうなあと。

◆乃木坂を応援すると同時に、自分の活動と照らして分析する

何度も言っていますが、ビートルズも、吉田拓郎も、スピッツも、乃木坂も、同じ次元で聴いています。

もちろんアイドルであるからには音楽以外の要素もあることは否定しません。でもアイドルオタク的にというよりは、俳優やタレントと同じ地平で「エンターテイメントのプロとしてどう活動しているか?」ということを考えながら見ているところが僕にはあります。(もちろん楽曲に関しては音楽的分析とかも)

なんというか、自分も芸術/エンターテイメントに関わる身として、自分に足りないものは何か?ということや、オーディエンス/リスナーにどう映っているか?ということで悩んだり、もっと仕事に繋げるにはどうしたらよいか?ということを常に考えますね。

だからその点においてはバンドもアイドルも同じで。だから応援すると同時にライバルとは言わないまでも、同業者目線で分析したり、尊敬したり、刺激をもらったりということはしている、それは確かです。


今のぼくの応援の仕方

まあそんなことを考えていた1年前あたりでした。今ももちろんその気持ちは変わっていませんが、冒頭に書いたとおりあえて距離を置いて応援するとまた違った見え方になるものですね。

ファン以外の人にどう映っているかとか。自分からチェックせずに偶然テレビで見かけたときの見え方とか。音楽に関しても、ハマりまくっていた時期よりも、好きな曲もあればそこまで楽しめない曲もあって、その違いとかも分析したりしています。

少し前から続いている卒業ラッシュ。1~2期生メインの時代からすっかり3~4期生メインに移行し、5期生も連日お披露目されているところ。今後どんなグループになっていくのか、楽しみでもあり、興味深くもあります。我を忘れてドはまりするような応援の仕方ではなくなりましたが、楽しみに追っていこうと思っています。

同業者のはしくれとして、いつか仕事で絡めないかなあなんて思い続けていますが、その方法も糸口もないまま(当然ちゃ当然です)。めちゃくちゃ名曲書く能力を磨いておかないとですね。奇跡が起こってチャンスが訪れたとき空振りに終わらないように。

 

information 


大森元気(ex残像カフェ/花と路地)は「残像のブーケ」というソロプロジェクト名で2020年心機一転始動しました。

【News / Release】
◆残像のブーケ アルバム先行第3弾デジタルシングル
f:id:zanzow:20211206122906j:plain
「旅するように歌うのだ」2021.12.21 デジタルリリース
各配信会社へ飛べるリンクページ
youtube版試聴(MV予告編)も公開になりました。


◆20.12.21 アルバム先行 第2弾「boys&girls」期間限定デジタルリリース
Trailer映像▶こちら / 各サブスクへのリンクページ▶こちら

20.6.12 残像のブーケ初リリース曲「ぼくの愛する暮らし」参加コンピリリース
・MV▶ こちら  
/ 各サブスクへのリンクページ▶こちら
※再生していただくだけでコロナ禍打撃店舗への支援収益となります

Youtubeチャンネルにて自宅で歌うセルフカバーシリーズ公開中。弾き語りシリーズ不定期更新中。
一覧ページはこちら


【Live】
決まり次第お知らせします

【OtherWorks】
・2021年11月発売、RISA COOPERこと岡田梨沙のソロアルバムに1曲楽曲提供しました→特設ページ / 全曲Teaser動画
あがた森魚 2013年以降の複数アルバムにコーラスで参加しています。またライブも不定期でサポート参加中(コーラス、アコギ、エレキギター
・2019年公開よりロングランを続けている映画『嵐電』(らんでん)(監督:鈴木卓爾/主演:井浦新/音楽:あがた森魚)エンディング曲にコーラスで参加。DVDのほかサントラも発売中。
・「アートにエールを!」出展作品佐島由昭作品「遠くの窓からこんにちは」音楽を担当。YOUTUBEにてご覧頂けます。