日々の残像VI〜音楽と暮らし〜

残像のブーケ/大森元気のブログ - since April 2019

1stアルバムになかった2つの要素/次の制作に入る

下書きから3週間くらい経ってしまった...。
5~6月の頃の活動報告です。

アルバム期間から次の曲作りへ

アルバム『残像のブーケ』(以下「1st」)のもろもろが一区切りしました。3月CD発売、4月配信解禁して、プロモーションなどが6月頭くらいまでなんだかんだ続きました。

もう1曲MVを作ること、それと実店舗での委託販売。この2点については達成できませんでしたがタイミング的にもう次へ行こうと思いました。

クロスフェードするように5月半ばあたりから新曲を作り始めました。

この4年半、アルバムに入れる曲以外はあえて新曲を作っていませんでした。気持ちが次のモードに行ってしまうのが怖かったので。

次のモードに行ってしまうと、最悪アルバムをお蔵入りにしてしまう可能性があります(過去に実際ありました。サポートミュージシャンがいなかったので迷惑はかかりませんでしたが)。あるいは制作中のアルバムに新曲もどんどん入れたくなってしまってまた曲が増えていく&制作期間が伸びていく....そういうことは安易に想像できたので。それであえて収録曲以外は作ることをやめていました。

毎日の日課にして作る期間

というわけで新たな気持ちで作曲再開。5月中旬から7月頭くらいまで集中的に作りました。とはいえ自由になる時間はそんなに取れないのですが、1時間でもいいからとりあえず毎晩作ってみようという期間にしてみました。

ここ10年くらいの作り方ってRECが迫って必要に迫られてとか、「気が向いたら」とか「今日は浮かびそうだ」というときに作る感じだったので、今回みたいに毎日の日課にして作るというのはちょっと新鮮でした。

歌詞は後回しで、とりあえずラララで歌いながら弾き語りしていくスタイル。連日いろいろ作りました。ここから膨らませて完成する曲もあれば、そのままお蔵入りになる曲もあるでしょう。あるいは数年経ってから発掘してそこから作り変えていくような可能性もあります(僕はそういう作業も好きでよくやります)。

 

1stアルバムになかった2つの要素

今回の期間では色んな曲調のものを書いていくのではなく、2つのタイプに絞って作ってみました。1つはミドルテンポのキャッチーめな曲。もう1つはバラード。

これは何故かというと、1stに足りなかった曲調なんですね。

1stアルバムって「全曲シングルっぽい」とか「ポップス職人」とか言ってくれた人もいたのですが、自分的にはあと1歩”売れ線”があったらよかったなと思っていました。売れ線というのは語弊があるかなぁ、聴いてすぐ覚えてもらえるような、ふと鼻歌で歌っているような。そんな歌。

もう1つはバラード。意外にも今回1曲もなかったんですね。テンポ的には近い曲はありましたが、泣き感、沁みる感じということで言うとちょっと違った。本来得意分野だし、普通12曲も入ってるアルバムなら1曲くらいは入れるのがセオリーなのに。

そんな2つのタイプの曲。でもまあもしあったとしてもその分何かを外さなきゃいけなかったと思うので、1st自体に後悔はないんです。ただ、足りなかったものに気づいたのでそれらを早く補完したいという気持ちに駆られ、わりと早く完成させて発表したいなと。毎晩作っていたのもそんな理由からでした。

キャッチーだけどあざとくないもの

作っていたときに思っていたのは「キャッチーでありながらあざとくないもの」ということでした。

当時のツイートをいくつか転記してみます。

▶今回のアルバムに入ってないような曲を作ろうとして何日かにわけて作曲してるのだけど、迷走していくなぁ。

キャッチーなものを作りたいけど、奇をてらいたくはない。 シンプルなものにしたいけど、ありがちは避けたい。 ぐっとくるけど、あまりあざとくないものにしたいんです。(5/24)

▶シンプルで泣けるメロディーを。油断するとほらすぐ凝りたくなる。なんとかシンプルなままに作り上げてみるとやっぱりありきたりな歌に思える。歌詞をつければ良くなるのか、何かが足りないのか。まだまだ迷走は続く。なんか良さそうにも思えるけど。ここからの整え方かなー。(5/26)

 

夏感を求めて...

そうこうするうちに6月になりました。もう1つ気づいたことがありました。

1stはやはり圧倒的に「春」なんですね。季節関係ない曲も入ってるけどやっぱり春の感じがして。気に入っている自分でさえ聴く回数が減っていきました。(もっとも僕は4年半ヘビロテしての今ですけど笑)

前述の口ずさめるような歌、ぐっとくるバラード、それが入ってないせいもあるのかも知れないけど、普通に「夏の歌が聴きたい!」となっていきました。

これまでも梅雨の歌や夏の歌をいろいろと作ってきました。けれどサブスクにあげているものはなくて、夏の歌を配信限定でもいいから出したいなあと。

間に合うかわからないけど頑張ってみよう

というわけで取り急ぎ、過去曲のうちちゃんとリリースできていなかった曲があり、それを2曲ほどリメイクして録音し始めました。(その後1曲に減らした)

そしてやはり新曲も出したい!という気持ちがあったので、この5~6月でいろいろ書いた中から1曲、バラードを選んで作りこんでいくことにしました。

たくさんの曲の卵(弾き語りの状態だし歌詞もない)のなかから、メロディーも比較的固まっていて割と迷いなく書き進められるかなという曲を選びました。

けれど当初なかったBメロを作りたくなってそれが予想以上に難航したり、歌詞も数か所でちょっと悩んでしまったり、結局苦悩の日々になっていきました。

4年半かかったアルバムの反動もあり、ちゃちゃっと作ってスピーディーにリリース!ってことをしたかったのですが、やっぱり簡単なことじゃないなぁと痛感。(詞・曲の時点でもそう痛感しましたが、録音が進んでいくとさらに思い知らされます...)

この時期のツイートも紹介しておきます。

▶泣かそうとしてる時点でボツ案件。削ぎ落としていって結果泣けちゃもの。難しい。。 自然に生きてるって分かるなんて、なんて不自然なんだろう(by吉田拓郎)的な...(6/30)

▶不自然じゃないバラード、シンプルでしみじみとしたバラードを目指して書いてるんだけど、やっぱりというか、努力足りないだけなのか、ありがちを認めるかどうかの戦いですね(自分の中で)。

これに負けるとどんどんこねくり回すことになる。不自然で素直じゃないやつ。工夫の跡ばかり見えて泣けないやつ。それは避けたいんです。 完成が近いけど、、これでいいのかなと不安にはなるよね。でも個人的には好きだな。(7/7)

▶あとは歌詞だな。いま仮のものを終わりまで書いたけどもっともっと良くなる気がするなぁ。 季節はずれになる前に書き上げたい。(同日)


こんなツイートしてました。そうなんです、自然で、シンプルで、ということを目指していくとやはり「ありがち」との戦いになりますね。それは答えが見つかっていないだけなのか、それを認める勇気があれば済む話なのか。そんなことを考えながらあれこれ作っていました。

詞・曲の完成は7/15にずれ込みました。そしてアレンジ&録音はここからです。


さてさてどうなるやら(続報をお待ちください)

そんなわけでその2曲のアレンジと録音作業にあけくれる日々に突入。弾き語り+αくらいだったらよかったのですが、曲が呼ぶアレンジはそうではなくて。短期間で仕上げたいのにやはりどんどん時間を要してしまうのでした。。

サブスクって手続きに2~3週間(プロモーション無視なら1週間くらい)かかるので、8月中にリリースできるかまだ何とも言えない状況です。切羽詰まってるなあ(苦笑)。さてさてどうなるか。また後日のブログで書いていく予定です。

 

 

 

 

 

information 


【News / Release】
◆ソロプロジェクト「残像のブーケ」1stアルバムリリースになりました

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全12曲入、形態:CDおよび配信
◉CD 2022.3.30 先行発売
紙ジャケ仕様、歌詞&セルフライナーノーツ付
 → OURLIFE MUSIC WebShopにて購入可
◉配信 2022.4.19 解禁
 →各配信ストア一覧ページ(解禁後内容が更新されます)→こちら
全曲ダイジェスト>youtubeに公開中→こちら その他ティザー動画(4曲/5バージョン)もあり

◆過去作品『君の街 僕の街』
配信解禁 & 収録曲から新たに「イツカノハル」リリックビデオ公開
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・「イツカノハル」リリックビデオ▶︎こちら
・『君の街 僕の街』サブスク各社リンク一覧▶︎こちら


【Live Schedule】>>スケジュールページ
●9/10(土)-11(日) (出演日後日発表)
『パンと音楽とアンティーク』(オーヴァル京王閣)。
パン屋50店・雑貨/アンティーク店70店・ライブ(40組)が参加。東京蚤の市でおなじみオーヴァル京王閣(競輪場)で2日間開催されます。
●9/23(金祝)
WikikiRecords23周年パーティー(渋谷Spotify O-nest)
出演:ELEKIBASS×残像のブーケ



【OtherWorks】
●2021年11月発売、RISA COOPERこと岡田梨沙のソロアルバムに1曲楽曲提供しました→特設ページ / 全曲Teaser動画
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あがた森魚 2013年~2021年複数アルバムにChoで参加しています。またライブも不定期でサポート参加中(Cho,AG,EG)
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●2019年公開よりロングランを続けている映画『嵐電』(らんでん)(監督:鈴木卓爾/主演:井浦新/音楽:あがた森魚)エンディング曲にコーラスで参加。DVDのほかサントラも発売中。
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●「アートにエールを!」出展作品佐島由昭作品「遠くの窓からこんにちは」音楽を担当。YOUTUBEにてご覧頂けます。(同監督とは過去2作品でも提供しています)