※THE BEATLESのインマイライフの検索で辿り着いた方がいらっしゃいましたら申し訳ありません。タイトルだけ借りた無関係の曲(大森元気の楽曲)についての記事です。
サブスクにて歌詞表示が反映されました
先日3/1に配信解禁となった旧譜『君の街 僕の街』ですが、反映が間に合っていなかった歌詞表示がようやく反映となりました。
【『君の街 僕の街』配信各社リンク一覧▶︎こちら 】
【君の街〜全曲+残像のブーケ3曲のプレイリスト作りました▶︎こちら】
サブスクだと歌詞カードがないので、聴きとりづらい言葉なんかもあったかと思います。今後は歌詞を見ながら聴いていただくことも可能となりましたのでよかったら見てみてください。
曲の進行にあわせて色が変わっていくタイプです。
インマイライフという歌~友人の死とふるさとへの想いと~
復刻にあたりいくつか書いてきました。(「イツカノハル」の新ビデオのこと、「下北沢」を作った当時のこと、その他SNSでは「冬空エレジー」なんかのことも)
最後にもう1曲だけ紹介させてください。
アルバムの最後に収録されている「インマイライフ」という歌。歌詞カードのセルフライナーノーツにも書いていますが、旧友の死をきっかけに、故郷への想いなどをからめて書いた、自分にとって大切な歌です。
高校時代の友人
高校を卒業して約10年。受け取った報せ。高校時代にいつも一緒だったグループの中の1人が急死してしまった。
僕以外はみんな頭良くて(僕も途中までは優秀だったんですが中1まででしたねぇ...苦笑)、みんなユーモアのセンスもすごくて、授業中も休み時間もいつも楽しい仲間達でした。
修学旅行では使い捨てカメラが流行している時代でしたが僕が持参したビデオカメラでいろいろ撮ったなあ。あのテープ、まだ実家にあるのかなあ。
僕がクラスメイト(のちに残像カフェで一緒になる澤田君を含む)を誘ってバンドを始めたとき、楽器のできる人は全員参加、楽器のできない人はボーカルか、スタッフ兼ファンに。そんなどこにでもあるような高校生バンド活動も本当に楽しかった。
学生時代が楽しい人もそうでない人もいるでしょうから、個人的な思い出をここで書きまくってもピンと来ない人はいるかも知れません。でもとにかく、僕らにとってそれは宝物のような季節でした。
上京、それぞれの10年
高校を卒業し、仲間達はそれぞれの場所で暮らし始めました。僕は東京へ(最初は埼玉に一人暮らしをしながら都内の大学に通っていました)。あまり故郷へ帰りませんでしたね。親と仲が悪いとかでは全然なかったですし、帰れば心穏やかに過ごします。けど、バンドばかりやっていたし、フリーターで最低限しか働かなくて、いつも心配をかけていた後ろめたさでしょう。
「東京で生活するときの自分」と「故郷に帰るときの自分」では気持ちのモードを少し変えなきゃいけない。それは誰にでもあることかも知れませんが、そのモードチェンジが心をちょっと窮屈にさせたし、反抗期みたいなもので、愛されているのに背を向けてしまうみたいなところがあったのだと思います。
そうしないと東京で暮らしていけなかった、そんなふうにも思いますが、本音か言い訳かちょっと分かりません。
かつてのクラスメイトは、そして彼はどんな10年を過ごしていたのだろうか。
訃報と帰郷
そんなモラトリアムとも言える東京での生活は、残像カフェでデビューが叶ったこともあり、20代後半になっても続いていました。
そこに飛び込んだ友人の訃報。通夜にかけつけ、翌日の葬儀は自分のライブのため欠席。朝葬儀場の入口で手だけ合わせて駅へ向かったのを覚えています。たしか浜松でのライブでした。
その電車の中で書いたのがこの「インマイライフ」でした。そのまま当日のライブで披露したのだと思います。(どうでもいいことですが、この時期のブログはヤプログのサービス終了のため消えてしまっていますね。)
友人が繋げてくれたもの
亡き友人が繋げてくれた、そう書けばご都合主義で、自分勝手で、本人や遺族に対してデリカシーがないのかも知れません。けれど、お陰で足が遠のいていた故郷にも帰ることができた。そして成人式にも同窓会にも行かなかった自分が高校時代のみんなと再会できた。そこでは昔と同じノリで話せて嬉しかったんですね。
そのとき話した友人が言いました。「大人になってからの友人関係はいろんな利害や計算をしながら付き合っていくことになる。学生時代の友人はそんなの抜きで話せるから素晴らしい」と。彼にもいろいろあったのかもしれませんが成程なと思いました。
祖母だったか曾祖母だったか忘れましたが、葬式はそうやってみんな再会できるところがよい。それが大事なんだ、と生前言っていました。
友を失った悲しみ、あまりに突然のショック、ぽっかり空いた心の穴。そういうものは本当に本当にヘビーな出来事ですが、再会できて、大事なものを再確認できたこと、そしてその日のライブに向かうことで今日からまた始まる日々を頑張っていこう、と思ったのでした。
自己本位的な想いであることは分かっているけれど、そう思うことにしたのです。
「インマイライフ」から繋がった次の未来
初めての故郷でのソロライブ
長くなりましたが、この歌にはもう1つ・2つ、大きなエピソードがあります。
前述のとおり友人の死を機に書いた「インマイライフ」は、その年には何度か演奏した記憶がありますがいつしか歌わなくなっていました。
時は流れ2013年。僕にとって大きなライブが決まりました。あがた森魚氏のオープニングアクトとして故郷・栃木県でのライブが決定したのです。(実家の隣町である宇都宮・悠日カフェ)
バンドでは何度か宇都宮でもライブをしていたけれど、事務所との契約が切れて以降久しぶりの栃木ライブ、弾き語りとしては上京後 初のライブとなりました。そしてあの あがた森魚氏との競演!えらいことになったぞと。
ブッキングの経緯
これを計画してくれたH君は宇都宮在住の青年でした。H氏の身近にいたA氏はかつて高校教師をしていた。教え子に栃木出身でミュージシャンをしている人がいると。そんなことを聞いたそうです。
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それがバンド“花と路地”で活動している大森元気だと知り
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花と路地は、ライブで「大寒町」(あがた森魚/はちみつぱい)をカバーしていることを既に知っていた
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当時あがたさんを宇都宮に呼ぶ計画をしているときで、上記の理由からオープニングアクトに大森元気は適任なのでは?と思った。
そんな奇跡的な経緯があったのでした。
あがたさんとのセッション
奇跡はもう1つありました。
当初「アンコールで、たとえば1曲でもいいので一緒に演奏してもらえたら...」というH君からの希望があり、あがたさんサイドにも伝わっていました。
それで当日のリハで軽く合わせてみると、コード譜だけあれば初見で何でも適当に合わせられる僕に、あがたさんが何らかの感触を持ってくれたのです。それで、リハ時点で共演曲が4曲くらい?に増え、さらに本番中に7曲(だったかな?)に激増するという驚きの展開になったのでした。
さらにこの日のことがきっかけで、その後度々あがたさんのレコーディングやライブに呼んでもらえることになりました。それは2022年現在でも続いています。
「インマイライフ」を故郷で歌う
そして個人的にもう1つの展開がありました。
前述のとおり、ソロでは上京後 初めての故郷ライブでした。そして、これも書きましたがそこに元担任のA先生が絡んでいることを知りました。そうなると思い出すのは同じクラスにいた故・友人、つまり「インマイライフ」のモデルとなったクラスメイトです。
個人的な思い出を歌にしたものなのでひょっとしたら迷いがあったかも知れません(だからしばらく歌っていなかったのかも)。ですが、ここで歌わなくていつ歌う?ということで数年ぶりに歌うことにしたのでした。
あがたさんのお客さんが多い会場でしたが、どうやら多くの人に想いは通じたようで、そのライブはたくさんの拍手と反応を頂くことになりました。
こちらが当時の映像です。脇汗やだな笑
上記の映像は弾き語りバージョンなのでアルバムバージョンよりテンポが遅いですね。
アルバムでは一転して豪華なサウンドになっています。爽快なエイトビート。吉田拓郎~ディラン30周年ライブの「マイバックペイジズ」風のアレンジですが、渡瀬(賢吾)君のスライドギターはジョージハリスンを意識してもらい(ところどころ2本でハモる)、重なるアコギ×数本、マンドリン、アダチ君のバンジョー、鍵盤類でウォールオブサウンドに仕上げました。
アルバムを作るきっかけに
そしてこの感触をきっかけに「インマイライフ」をきちんと録音して、それを収録したアルバムを作ろうと思い立ったのでした。それが『君の街 僕の街』です。
ちょうど下北沢や吉祥寺や変わりゆく街のことを歌っていたし、故郷への想いとか、妹の結婚の歌なんかもありますが、これも帰省がからめてあります。「あまちゃん」に激ハマりしていて上京と故郷のことなんかもずいぶん考えていた時期で。そういうものがすべてこのアルバムに集約している気がします。
アルバムのことは先日もいろいろ書いたのでこの辺にしておきますが、まだまだ聴いてもらい作品だし、当時CDで手にすることがなかった人たちにも届いてくれたらそれほど嬉しいことはないので。厚かましくも3月に入ってずっと宣伝&語りまくらせていただきました。でももうこの辺で。さあ次へ行きましょう。
新譜のほう、まもなくもろもろ情報が確定してくると思います。是非楽しみにしてください。それまでは『君の街 僕の街』を楽しんでもらえたら嬉しいなと思います。
『君の街 僕の街』サブスク各社リンク一覧▼
information
大森元気(ex残像カフェ/花と路地)は「残像のブーケ」というソロプロジェクト名で2020年心機一転始動しました。
【News / Release】
◆過去作品『君の街 僕の街』配信3/1解禁 &
「イツカノハル」リリックビデオ新たに公開
・「イツカノハル」リリックビデオ▶︎こちら
・『君の街 僕の街』サブスク各社リンク一覧▶︎こちら
◆残像のブーケ アルバム先行第3弾デジタルシングル
「旅するように歌うのだ」2021.12.21 デジタルリリース
・各配信会社へ飛べるリンクページ
・youtube版試聴(MV予告編)も公開になりました。
◆20.12.21 アルバム先行 第2弾「boys&girls」期間限定デジタルリリース
Trailer映像▶こちら / 各サブスクへのリンクページ▶こちら
◆20.6.12 残像のブーケ初リリース曲「ぼくの愛する暮らし」参加コンピリリース
・MV▶ こちら / 各サブスクへのリンクページ▶こちら
※再生していただくだけでコロナ禍打撃店舗への支援収益となります
◆Youtubeチャンネルにて自宅で歌うセルフカバーシリーズ公開中。弾き語りシリーズ不定期更新中。
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【Live】
決まり次第お知らせします
【OtherWorks】
●2021年11月発売、RISA COOPERこと岡田梨沙のソロアルバムに1曲楽曲提供しました→特設ページ / 全曲Teaser動画
●あがた森魚 2013年以降の複数アルバムにコーラスで参加しています。またライブも不定期でサポート参加中(コーラス、アコギ、エレキギター)
●2019年公開よりロングランを続けている映画『嵐電』(らんでん)(監督:鈴木卓爾/主演:井浦新/音楽:あがた森魚)エンディング曲にコーラスで参加。DVDのほかサントラも発売中。
●「アートにエールを!」出展作品佐島由昭作品「遠くの窓からこんにちは」音楽を担当。YOUTUBEにてご覧頂けます。