日々の残像VI〜音楽と暮らし〜

残像のブーケ/大森元気のブログ - since April 2019

総括(後編)残像カフェ10年ぶり再集結ライブ

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前編に写真数枚・動画(公開済のもの)追加しました。今回は後編です。

◆2元中継と再集結の経緯
グッドマン出演の2週間後、青山・月見ル君想フにて再集結2本目のライブでした。今回の再集結のラストライブです。

ワンマンライブ(2時間半)をフルで月見ルのチャンネルから有料配信し、その中の40分間のみ夏祭りのチャンネルからも無料で視聴できるというシステムでした。

今回の再集結、そもそものきっかけが夏祭り出演のオファーでした。”まちかど超夏祭り”は前夜祭ふくめ3日間行われた小金井市有志による完全リモートのお祭り。様々な催し物がありzoomで参加できたりYOUTUBEで視聴できたり様々な試みがされていました。その中の1つとして残像カフェのライブを中継できないか?という依頼でした。

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例えば練習スタジオからipadで中継とかでもよかったのですが、せっかく10年ぶりに集まるのだし、どうせなら──夏祭り視聴者はもちろんですが──もっと多くの人たちや当時のファンのみんなにも見てもらいという気持ちも生まれてきました。強制ではなかったけれど夏祭りはカバー曲を多めにやったほうがよいように思えたし。というわけで、夏祭りと別にワンマンライブも出来たらなあと思ったのでした。

最初はその2つを別々に考えていたのですが、寺尾ブッタ君はじめ月見ルの皆さんに配信のノウハウなど相談すると「うちでやりませんか?」と言っていただき、なんなら2つを合体させてしまおう!と。そんなわけで今回のイベントが実現したのでした。

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リハ風景。撮影:伊藤家(以下☆印同様)

f:id:zanzow:20200908185659j:plain(☆)

時同じくしてグッドマンの閉店のニュースが流れてきたので、閉店前にオリジナルメンバーで出演できたのは本当に不思議な縁に思えたし、不幸中の幸運としか言いようがなかったです。

f:id:zanzow:20200908124559j:plain会場ではバーカウンターの上部画面に配信映像が流れるシステムでした。自分の姿を見ながらの演奏は不思議な感じでした。(☆)


◆セットリスト
2020.8.23 (SUN) 月見ル君想フ
残像カフェワンマン「今宵&みゅーじっく2020 feat.超夏祭り」

─ 第1部 ─
1. 4月のことば
2. センチメンタルの頃
3. 自己嫌悪のブルース(live size)★
4. キッチン2020 ★

─ ここから祭りと2元中継 (M11まで) ─
5. 3月のシーン
6. 白い夏
7. ドラえもん/星野源カバー ◎
8. 勝手にシンドバッド/サザンオールスターズカバー ◎
9. 今宵&みゅーじっく ◎
10. 中央フリーウェイ/荒井由実カバー ◎
11. ニューデイアンドナイト/Rainbow Tumbling Bros.セルフカバー ◎

換気休憩

─ 第2部 ─
12. あたらしい日々
13. 朝
14. OUR LIFE
15. 夕暮れ時
16. 日なたにて
17. ぼくの愛する暮らし/残像のブーケセルフカバー

─ encore ─
18. 3月のシーン

印無...残像カフェ+みんみん
★印...3人編成
◎印...残像カフェ+みんみん+伊藤哲朗 (ROOCO/Rainbow Tumbling Bros.)+松田恵子 (ムジカラグー)

f:id:zanzow:20200908192823j:plain足元撮り忘れたのでライブ前日に自宅で撮ったものを。前記事のグッドマンに比べて倍くらいの数でボードに全然収まってない笑


◆等身大のステージ

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第1部の様子。


ブログ前編でグッドマンと月見ルは”対照的”なライブだったと書きましたが──僕だけだったのかわかりませんが──本当そんな感じでしたね。月見ルは終盤の1曲以外はアクションも少なく、変に切羽詰まらず、丁寧に演奏したライブになったような気がします。

今回18曲。6曲だったグッドマンと同じテンションでやってしまうと体力が持たない...というのは笑えない冗談としても、自粛期間の遅れはだいぶ取り戻せていたので逆に調子に乗って連日練習しすぎましたかね(?)、当日のサウンドチェックも本番直前まで2時間ぶっ通しで演奏してしまって、チェック終えたときに空腹と疲労と酸欠(?)とでフラフラでした(本番まで1時間きっていた)。

そんな状態だったので逆に無茶できなくて演奏も歌も丁寧にやることができました。「等身大」という感想を見かけましたが、まさにそんな感じでしたね。MCもマイペースだったし。

f:id:zanzow:20200908124749j:plainゲストを迎えた夏祭り2元中継ブロック

そうそう、MCについてはグッドマンのときも同様でしたが3人ならではの関係性が15年前のまま自然に再現されていて面白かったです。そうだ、僕は(ステージ上では)いじられ役だった!と久しぶりに思い出しました(笑)。

ソロになったり別のバンドを組んだりで残像以降はいつもリーダーシップを発揮しないといけない立場だったのですっかり忘れてましたね。いじられ役、めちゃくちゃラクだなあ。

哲朗君・恵子さんを迎えての祭りパートも本当に楽しかったです。歌うのも好きですがコーラスしつつ演奏に専念するのもまた好きなんですよね。

残像ではあまりやらなかったシティポップ系のギターの楽しさにも目覚めちゃいました。歪み物でなくコンプ踏んでギターソロ弾く楽しさ、去年あたりからRECでは試していたのですが今後伸ばしたいことの1つになりました。

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残像3人、みんみん、哲朗君、恵子さん。(撮影時と本番以外はマスク着用しています)(☆)


◆「日なたにて」
さてそんなこんなで楽しく、大人しめな雰囲気でライブを進めていったのですが、今回は有料だし、みんな満足してくれたかな?心に残ったかな?地味じゃなかったかな?とちょっと心配になってきて、グッドマンのときの「爪痕!」というキーワードが唐突に蘇ってきました。

それでラスト2曲目、「日なたにて」ですべてひっくり返すような暴れ方へと突入していきました。澤田君曰く、まじめだった中2男子の反抗期(笑)

f:id:zanzow:20200908123617j:plainPC画面を撮ったものなので写真粗いですがご了承を...

お金払ってくれた人に「見てよかった」「払った甲斐があった」と思ってほしかった気持ち、爪痕残したい気持ちがああさせましたが、正直言うと少しだけ苛立ちもあったかもしれません。全体としてはいいライブになったのですが思うようにいかなかったことや、誰のせいでもないけどいくつか思うこともあったり、そんな負の気持ちと、サービス精神の真逆の気持ちがごちゃまぜに爆発した感じでした。

客席に飛び降りたり、頭上でギターを弾き、そのまま振り回して放って自分も寝っ転がったり。アンプにギターを立てかけ爆音ノイズ+モジュレーションつまみでカオスに。最後は「そういえばちゃんとギターソロ弾いていないな」と我に返り真面目に(でも爆音で)フレーズも弾いて大団円となりました。

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楽器は大事にしましょう笑(でも叩きつけてはいないです)。ギター壊すパフォーマンスとかって90年代まで?今やっても引かれそうだしクレーム来そうですよね。

無我夢中でしたが逐一カメラスタッフさんたちが追ってくれてて、リアルタイムで操作するスイッチャーさんも抜群の技で、後から見ると見どころくまなく押さえてくれて、エキサイティングで本当に楽しめる映像になっていました。

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予告なしに暴れて、音量も限界超えてたかも知れないし、マイクも倒しそうになるしでハコには迷惑かけてしまったのですが(でも面白がってもらえました)結果、今回のハイライトになりとてもよかったと思います。

せっかくなので、音源のみを予定していた特典に動画プレゼントも追加することにしました。

 
◆「ぼくの愛する暮らし」
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本編最後は僕の新しいプロジェクト”残像のブーケ”で6月にリリースした「ぼくの愛する暮らし」を披露。これは僕の発案ではなくメンバーの2人から提案してくれて実現しました。

本当は今回用にまっさらな新曲を書けたらよかったのですが(実は原型は作ったのですが間に合いませんでした...)懐古だけで終わるのではなく、現在や未来を感じさせる楽曲をやっておきたい、そんな僕たちの意思表示。

歌詞的にも「若い季節が終わり満員電車に揺られ家族を愛して働く、これだってロックンロールだ!」という内容なので、本編の最後に演奏してライブ全体の流れとしてもよかったと思います。

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写真はこちらにも載せました(一部重複あり)
【写真公開】ワンマンありがとうございました。見逃した皆様まだ観られます! - 日々の残像VI〜音楽と暮らし〜




また逢う日まで
というわけで長文になってしまいましたが、10年ぶりの再集結を振り返ってみました。

今回メンバーで本当いろいろ話し合いましたね。このご時世なのでLINEが多かったですが、現役で活動していた頃よりたくさん話し合ったかも知れません(笑)

それぞれの関係性。当時と変わっていない部分もあれば変わった部分もあり面白かったです。誰か1人がリーダーシップを発揮するのではなく、各自こだわるところ・イニシアチブを取る分野がそれぞれあって(例えば曲順は大森、フライヤーは大友くん、企画運営とかは澤田君とか...一例ですがそう言う感じで)それも面白かったですね。

ゲストで盛り上げてくれた哲朗君と恵子さん、そして16曲という膨大な曲数でサポートしてくれたみんみん(彼女は演奏だけでなくスタジオの最高のムードメーカーでもいてくれました)本当に感謝です。もちろん何よりも見てくださった皆さま。本当にありがとうございました。皆さんの反応や応援がなかったら心細くて心折れていたかも知れません。

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次はいつになるか本当に誰にもわかりません。先日も書いたように、来年かも知れないしまた10年後かも知れません。全員のタイミングが合った時ですね。その時を楽しみに、また自分の活動に戻ります。

解散ライブから10年、パーマネントで活動していた時期から15年。それぞれ家庭と仕事を持ち、40代に突入。そんな中の再集結でした。ライブのMCでも言ったけど、生きてればこんなこともあるんですよね。

荒れた生活をしてなんぼのロックンロールは若いときだけでOK。みんな身体大事にね。食生活と睡眠に気を配って。大事なものを守るために日常を愛して生き続けましょう。

ではまた逢う日まで。僕はそれまで自分の活動を頑張っていこうと思います。


◆◇information◇◆
【News / Release】


新プロジェクト“残像のブーケ” 「ぼくの愛する暮らし」MⅤ公開中
・同曲コンピ参加 & サブスク解禁
 ※再生していただくだけでコロナ禍打撃店舗への支援収益となります
Youtubeチャンネルにて、自宅で歌うセルフカバーシリーズ(不定期)更新中

【Live】
決まり次第お知らせします

【OtherWorks】
あがた森魚2019年アルバム『観光おみやげ第三惑星』複数曲にコーラスで参加
・2019年公開より1年以上今なおロングランを続けている映画『嵐電』(らんでん)(監督:鈴木卓爾/主演:井浦新/音楽:あがた森魚エンディング曲にコーラスで参加。DVDのほかサントラも発売中。
・「アートにエールを!」出展作品佐島由昭作品「遠くの窓からこんにちは」音楽を担当。YOUTUBEにてご覧頂けます。