日々の残像VI〜音楽と暮らし〜

残像のブーケ/大森元気のブログ - since April 2019

総括(前編)残像カフェ10年ぶり再集結ライブ

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9月になりましたが、8月の2本の無観客ライブ、視聴してくださった皆様本当にありがとうございました。残像カフェ10年ぶりの再集結、無事終了しました。振り返ってみたいと思います。

◆「爪痕残したかった」グッドマン
グッドマンと月見ル、割と対照的な2本になったような気がします。

グッドマンは、再集結1発目であり、対バンが強力かつ、馴染み深いメンツだったこと、そして曲数が少なかったことや配信ライブ自体が初めてだったこと等々...いろいろが重なってテンションの高いステージになりました。

暴れた曲はもちろんのことそれ以外でも僕はずっとアクション多めでした。なんとか「伝えたい!」「爪痕残したい!」そんな気持ちがありました。

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残像の初期の頃は存在を知らなかったのですが、ある時期以降グッドマンに出演するときはいつもこのアンプを使用していました。Groove Tube製Soul O−75。(こちらでPA佐藤氏の解説コラムが読めます) 煌びやかで上品かつソリッドな音。コードで鳴らすのが本当に気持ちいいんです。歪みチャンネルとクリーンチャンネルがあり単独はもちろん混ぜたりもできます。

 

やっぱり生のライブとは違うと思うので。音量、音圧、低音が体に直接くるあの感じとか、爆音でぎゃ〜っとなった(上手い下手と関係ない)迫力とか、会場の匂いや雰囲気とか一体感とか、そういうものは配信では伝わらないはずなので。

だから家で冷静に見ても関心するようなめちゃくちゃ上手な演奏を心がけるのも1つの方法だし、そうでなければ逆にもっと振り切ると。何かプラスαではないけれど「おお?!」と思わず画面に近づいちゃうような、「なんか凄いな、、」みたいな感情を持ってもらいたくて。

そもそも残像ってもともとそういうことを大事にしてきたバンドでした。もっと上手なバンドはたくさんいたけど、自分たちにしか出せない雰囲気、グルーヴ、破壊力? いびつさ、熱さ。今風に言えばエモさ?というのでしょうか、そういう“心がざわつく感じ”はずっと大事にしてきたので。そういうものを伝えることを一番に考えて演奏しました。

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次記事の月見ルと比べるとかなりシンプルなセッティングでした。曲数が少なかったので。

◆セットリスト

2020.8.9 (SUN) 秋葉原CLUB GOODMAN
<超伝導ミサイル2020 not again!?>
1. あたらしい日々
2. 白い夏
3. 今宵&みゅーじっく
4. 自己嫌悪のブルース(live size)★
5. 日なたにて★
6. 3月のシーン

印なし...残像カフェ+みんみん
★印 ...3人編成

【BAND】Analogfish / 残像カフェ/ Gotuls
【MC】茂木淳一(ex千葉レーダ)
Talk/FloorLive】大川たけし(東京60WATTS) / 和田賢介 (Rainbow Sliders, ex:bellytree the distortion / 他

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いただきものの写真。GOODMANチャンネルのスクショ。

10年のブランクだとか、ブランクのないはずの僕自身も自粛期間に加えRECのためにサポート以外のライブを減らしていたこの数年だったので、正直調子を戻すのに時間はかかりました。

そのぎこちなさはあったとは思うけど、でもまあそういう言い訳をしなくてもいいくらい、残像カフェらしい熱いライブができたのでは?と。自画自賛っぽいですが思っています。

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撮影:みんみん(以下同じ)

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youtu.be

先日公開済のライブ映像より。「今宵&みゅーじっく」。


◆初めてスリーマンをしたグッドマンで

残像カフェとグッドマンとのことは以前少し書いたので割愛しますが──そこには書かなかったけど一人になってからもずっとお世話になったんですよね。お客さんが激減したりバンドがなくなったりしてもいつも声をかけてくれて、定期的に出演させてもらっていました。

そうそう、バンド「楽しいよふかし」とのコラボでライブ活動をしていた時期もありましたがそれもグッドマン(池尾店長だったかな)の発案によるものでした。

今回、当日の雰囲気もあって今関氏(名物ブッキングマネージャー)いじりに終始してしまい、本当はもっと良いこと言えたなぁとか、言い残したことばかりだなぁとか、後から思いましたが。まあ感傷に浸りすぎてもアレですし、結果良かったのかもしれません。

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当日ひっぱり出された毎年の周年イベントのポスター。2003年のところに残像カフェもありました。この日は本当に強烈でした!

活動初期、多数出演型のイベントばかりだった残像カフェが初めてスリーマンをしたのがここグッドマン で。(2002年か03年)そのときのメンツがアナログフィッシュとジャンクションピークでした。

ジャンクションピークのフロントマン木村くんが今回Gotulsとして出演していて、まさに17年前と同じ組み合わせだったんですね。今回の出演はわりと直前に決まったので、狙ってこうなったのか偶然なのかは分からずじまいなのですが、、。

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撮影時以外はソーシャルディスタンスとっていましたのでご安心を。マイクもすべて1人1本で使い回しなし、入店前の消毒も徹底していました。

アナログの下岡君が「当時大森君に「バタフライ」の歌詞を褒められた」なんてMCをしてくれてびっくりしました。そんなこと覚えててくれてたとは...。健太郎君も斉藤君も相変わらず気さくに接してくれたしバンドは大きくなっても本当にいい奴らのままで嬉しかったなあ。

アナログの3人や(今回は一緒じゃなかったけどビイドロとか)残像もみんな同い年で、同じグッドマンでやっていた仲で。特別な思いがあります。


アナログのサポートしていたhamamotoさんは割と色んなところで観たり対バンしたりしてたイメージあるけど、Gotulsのチャイル氏もダイゴ君もグッドマンで馴染み深いし、弾き語りでは東京60ワッツの大川氏も一緒だったので本当に同窓会みたいな?卒業式みたいな一夜となりました。

歴代の店長たちが集結したり、元ブッキングN氏のポケットマネーで打ち上げがただになったりグッドマンらしい幸福なカオスでした。

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右側が男性トイレへの通路、左は楽屋。

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こちらは楽屋の中。たくさんの思い出が浮かんできます。



◆「復活に向けて」嬉しいニュース
というわけで惜しまれつつグッドマンは閉店の運びとなったわけですがこの下書きを書いていた8/31、「最後のご挨拶」という声明文の中に「復活に向けて動いている」との記載が!

秋葉原グッドマン本日閉店、「復活へ向けての動きを模索」とコメント発表 - 音楽ナタリー


なんとなくみんなこのまま終わるのは心のどこかで信じていなかったし、本当にたくさんのミュージシャン達が復活を望む声を上げまくっていて。その気持ちが通じたと言えば綺麗事になるのでしょうか(もしくは水面下で動いている情報が漏れてそれが薄々バレてた感じ?)

ジャンルレス、カオス、音が最高、人が最高、音楽バカ。文字にすると陳腐ですが、それらを兼ね備えたグッドマン。やはり絶対になくなってはいけないハコだとたくさんのミュージシャン達が確信しています。

時期や具体的なことは決まっていないようだけどその日を心待ちにしたいと思います。

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後編に続きます