弾き語り動画、6月まとめこれで最後です。
あじさいにまつわる大好きな2曲です。大好きすぎてハードルがどんどん高くなってしまいましたが、楽しいチャレンジでした。特にサニーデイ先輩のカバーは微妙に封印していたところもあったので(理由は本文参照)感慨深いですね。
◾️あじさい(サニーデイ・サービス カバー)
サニーデイ・サービス1996年リリースの2ndアルバム『東京』から「あじさい」をカバーしてみました。
僕が2002年、バンド“残像カフェ”でデビューした頃、「サニーデイの模倣」だと言われ落ち込んだり腹を立てたりしたものでした。
今は昔の話、笑って話せることですが。 そういう発言をした人たち全てが悪意があって言ったわけではないし、それどころかそれをきっかけに知ってくれた人や、広めたいという思いからあえて名前を並べた人だってたくさんいたのに、そのことに感謝するよりも、心外なことを言われてムキになってしまったのですね。
(「真昼の出来事」という全く同じタイトルで奇跡的にかぶったときにはそりゃ言われても無理ないかなあとか思いましたが笑)
サニーデイはもちろん好きだし影響も受けましたが、「それだけじゃないのになあ」という心境でした。当時くるりやクラムボンのライブにたくさん通っていたし、相変わらずスピッツは神枠だったし、何よりも60〜70年代のフォークやロックこそが僕の音楽の原点であり、そういうたくさんのアーティスト達からヒントや影響をもらってきたのです。
だからサニーデイだけを取り上げてフォロワーだのパクリだの言われたくなかったのですね。 「こうせつオタク」「拓郎フリーク」を公言し始めたのもそういう影響があったのかなと思います。
サニーデイはもちろん尊敬する存在で、憧れでもありましたがそういう反発心からだんだん聴かないようになっていきました(ご本人・ファンの方々すみません)。
そんなわけで以来20年、人前でカバーしたのも1回か2回くらいしかなかったですが、この季節ですし、今回は軽い気持ちで歌ってみようと思いました。地声と裏声を行ったり来たりのこの歌、想像以上に難しかったですね…。
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曽我部さんが早くスタジオに着いてアルバムのつなぎ的な感じで作ったら人気曲になってしまったとか、いくつかの裏話はネットや書物に記されているのでここでは語りません。が、やはりこの日本的な歌詞の世界観、そして涼しげなコードの選び方と疾走感、アコースティックギターとストリングスの共演。素晴らしすぎます。(wikiによれば永井荷風×スタイルカウンシルだったのだそうです)
聴かない時期を経た今だからこそ発見もあり、感じる方も違って、なんだかグッときてしまいました。特に女の子の描写はたとえようもなく素晴らしく...あ、それは自分がおじさんになってしまったからなのか(笑)
自分らしく歌ってみたつもりですが、どうでしょう、曽我部さんにやっぱり少し引っ張られてるのかなぁ。
「あじさい」
Performed by 残像のブーケ(a.k.a.大森元気)
2021.6.27公開
Written by 曽我部恵一
Original Release:サニーデイ・サービス『東京』(1996)& more
◾️あじさい通り(スピッツ カバー)
「あじさい通り」みたいにマイナースケールの、少し寂しげな楽曲があるとそのアーティストの“好き度”が一気に高まる自分がいます。スピッツでいうと「あじさい通り」や「夏の魔物」「サンシャイン」など。Perfumeを好きになったときのことも覚えていて、他に好きな曲もありましたがきっかけは「マカロニ」でした。なんとなく分かってもらえるでしょうか。
さらに言うとAmからAm/G→D/F#→Fと下がっていくアウトロの進行(ジョージハリスンのWhile My Guitar Gently Weeps進行ですね)これが大好物なのでさらにこの曲は格別です。
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スピッツへの愛については「猫になりたい」をカバーしたときに書いたので今回は割愛しますが、スピッツの中でも「あじさい通り」は特に好きな曲のうちのひとつです。
高校時代にこの曲の全パートを耳コピして宅録したこともありました。(歌とギター以外は打ち込みで再現しました。)曲作りを始めてからすでに数年経っていましたが、バンドアレンジの仕方を人生で初めてちゃんと学んだのがその時期の宅録だった気がします。同様の方法で「君が思い出になる前に」や、バンド仲間と「涙がキラリ☆」もコピーしたりしました。
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ところでこの<弾き語りシリーズ>でスピッツを取り上げるのは今回で2曲目ですが、前回同様スピッツの世界観・マサムネ氏の独特な歌声のイメージを壊してしまわないように、ということで試行錯誤しました。
物真似ではないのでマサムネ氏と同じように歌う必要は全くないのですが、高い音域まで歌えたとしても、無理して声を張ってしまったら魅力を半減させてしまうような気がするんです。かと言ってキーを下げると別物になってしまうし。(別物でも魅力あるカバーをしてる例もありますが)
というわけで、今回いったん普通のギターでやってみたのですがそれは下して、ギタレレで歌ってみました。キーは下げましたが、楽器自体の音域が高いのでいい感じで別物になったかと。歌もなるべく力まないように歌ってみました。
音楽的なことばかり書いてしまいましたが、この歌は歌詞も本当に好きなんですよね。暗くて、希望にあふれていて。
「あじさい通り」
Performed by 残像のブーケ(a.k.a.大森元気)
2021.6.29公開
Written by 草野正宗
Original Release:スピッツ『ハチミツ』(1995)
◆弾き語り動画シリーズ(一覧ページ)はこちら
information
大森元気(ex残像カフェ/花と路地)は「残像のブーケ」というソロプロジェクト名で2020年心機一転始動しました。
【News / Release】
◆20.12.24 アルバム先行 第2弾「boys&girls」期間限定デジタルリリース
・Trailer映像▶こちら
・各サブスクへのリンクページ▶こちら
◆20.6.12 残像のブーケ初リリース曲「ぼくの愛する暮らし」参加コンピリリース
・MVつくりました▶ こちら
・各サブスクへのリンクページ▶こちら
※再生していただくだけでコロナ禍打撃店舗への支援収益となります
◆Youtubeチャンネルにて自宅で歌うセルフカバーシリーズ公開中。弾き語りシリーズ不定期更新中。
【Live】
20.8 残像カフェ10年ぶり再集結終了。ありがとうございました。
残像のブーケおよびサポート参加ライブは決まり次第お知らせします
【OtherWorks】
・あがた森魚2020年アルバム『浦島2020』に2曲コーラスで参加
・あがた森魚2019年アルバム『観光おみやげ第三惑星』複数曲にコーラスで参加
・2019年公開より1年以上今なおロングランを続けている映画『嵐電』(らんでん)(監督:鈴木卓爾/主演:井浦新/音楽:あがた森魚)エンディング曲にコーラスで参加。DVDのほかサントラも発売中。
・「アートにエールを!」出展作品佐島由昭作品「遠くの窓からこんにちは」音楽を担当。YOUTUBEにてご覧頂けます。