日々の残像VI〜音楽と暮らし〜

残像のブーケ/大森元気のブログ - since April 2019

311から10年

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10年前は頭が麻痺していた分、呆然とするだけで済んだのかもしれない。すぐあと原発の心配で頭がいっぱいになってしまったこともあるのかな。

昨日今日と津波のエピソードを記した記事をいくつか読んで泣いてしまう。自分たちが同じ目に遭ったなら、ぼくは頭がおかしくなってしまうだろうと思う。

それだけ思考が回るようになったというべきか、自分に大事なものが増えたからなのか。(当時だって大事なものはもちろんあったけれど)

亡くなった人の分まで生きる、とか言うつもりはさらさらない。遺族や被災者の気持ちなんて完全にはわからない。

でも、

.....

でも、と言いたい。
そのあとに続く言葉が見つからないけど、とにかく生きていきたい。生きていって欲しい。僕は大事なものを壊さないように生きていく。みんなはどうか分からないけど。


この10年は、バイトを転々とし、就職とかもして、音楽メインで行けないか模索し、迷走し、今に至る。震災のことも原発のことも祖父と祖母が病死したこともあるけど、そんな自分の迷走を思い出すからそれも含めて憂鬱になる。

10年は確かに区切りだけど、岩にくさびを打ってまた登るみたいに、ここからまた振り返り、思い出し、教訓にし、残っていることをやり続けていく、その足掛かりにしないといけないな。

心はすぐ疲れる。壊れる度合いは人それぞれだから何も強いることはできない。だから自分の塩梅で。自分のやり方で。防災対策だけでもいい。避難場所を決めて確認するだけでも。

そして、家族でも友人でも恩師でも隣人でも、モノや街だって何でもいいけど、大事に思うものを、大事だと思うこと。

壊れて戻らなくなってしまうかも知れない。それを思えば思うだけキツいけど、それが(こんな言葉あんまり使わないけど)愛というのかも知れない。だから何?とか言われそうだけど。

日々は相変わらずだし、憂鬱や心配事は尽きない。欲しいものも失ったものもたくさんあるけど。それでも今両手にあるものが奇跡だと気づきたい。その気持ちは忘れないで僕は生きていきます。


大森元気 - よしむらひらくカバー「海の見える街」2013.7.9

震災という言葉を使わずに震災を歌ったよしむらひらく君の名曲。カバーしたときの動画を久しぶりに見てみました。

 

 

 

◆◇information◇◆
大森元気(ex残像カフェ/花と路地)は「残像のブーケ」というソロプロジェクト名で2020年心機一転始動しました。

【News / Release】
◆20.12.24 アルバム先行 第2弾「boys&girls」期間限定デジタルリリース
・Trailer映像▶こちら
各サブスクへのリンクページ▶こちら

20.6.12 残像のブーケ初リリース曲「ぼくの愛する暮らし」参加コンピリリース
・MVつくりました▶ こちら
・各サブスクへのリンクページ▶こちら
※再生していただくだけでコロナ禍打撃店舗への支援収益となります

Youtubeチャンネルにて自宅で歌うセルフカバーシリーズ公開中。弾き語りシリーズ不定期更新中。

【Live】
20.8 残像カフェ10年ぶり再集結終了。ありがとうございました。
残像のブーケおよびサポート参加ライブは決まり次第お知らせします

【OtherWorks】
あがた森魚2020年アルバム『浦島2020』に2曲コーラスで参加

あがた森魚2019年アルバム『観光おみやげ第三惑星』複数曲にコーラスで参加
・2019年公開より1年以上今なおロングランを続けている映画『嵐電』(らんでん)(監督:鈴木卓爾/主演:井浦新/音楽:あがた森魚)エンディング曲にコーラスで参加。DVDのほかサントラも発売中。
・「アートにエールを!」出展作品佐島由昭作品「遠くの窓からこんにちは」音楽を担当。YOUTUBEにてご覧頂けます。